組織を変える「仕掛け」

高間邦男

 

第1章 仕事を巡る環境が、大きく変わった

・アダム・カヘン氏曰く、複雑性が低く単純な問題は権威的なプロセスを使用しても、効率的・効果的に解決できるが、高度に複雑な問題は、システム的・生成的な参加型のプロセスでなければ解決できない。

・組織内での出世や報酬額では動機づけされなくなっているが、成果主義による人事制度では、「業績結果に見合う報酬を与えることでメンバーのやる気を高めることができる」という考えがまかり通っていた。

・今の企業で働く人々はボランティアなのだという気持ちでマネジメントを行うと、丁度うまくいくのでは。

○2008年の本ですが、現在の「メンバーシップ型からジョブ型へ」が抱える問題と同じ根っこがあるような気がします。人を大事にするか否か。

・共創とは、異なる背景や立場をもったものが、一体となった場を形成し、新たな価値を創造していくこと。

 

第2章 組織は生命体

・生命体である組織は、人々の協力や相互作用などで活動を行う。メンバーを一人一人切り離し、個々の業績を高めるように働きかけても機能しない。(中略)組織というシステムの相互作用を効果的に促進するほうが実際的。

・「業績」だけではない、多様な尺度での2:6:2。(中略)それぞれの強みや持ち味が、組織という生命体の力を高め、存在を安定化させている。

○釣りバカ日誌や、「社内ブラブラおじさん」。

 

第3章 「働きがい」をつくり出す方法

 

第4章 ポジティブアプローチで組織を変える

原則1:信頼感のある対話の場をつくる

・アダム・カヘン氏曰く、「多くの人は他の人が話をしている時に、自分が次に何を話すかの『弾込め』をしている」。

○それを防ぐためのメモ取り。マインドマップは私にはちょうど良いツールです。

・職場の中の20%の人が、他のメンバー全員に対して心のこもった挨拶をするだけで、組織の関係性が良くなっていく。この20%、人と人の関係性をつないで維持してくれる人を「コネクター」という。

原則2:メンバーの「察知力」を高める

原則3:一人ひとりをリスペクトし、強みを認める

・(経営者として、従業員は)社会から預かった人で、成長するようにお世話をするのが自分の役割。メンバーをお客さまとして尊重する理由の一つ。

・自身がばかにされたり、丁寧に扱われないことが好きではなく、人から命令されたり強いられたりすると反発したくなる性分。自分がしてほしくないことは人にもしないというのも、リスペクトするということ。

○年を重ねて、ようやくその気持ちが少しわかるようになってきました(苦笑)。

・鈴木秀子氏曰く、「問題解決の責任は問題に気づいた人にある」。

○これはとても腹落ちしました。そう思えば腹を立てることがなくなる。

・アメリカ先住民の話し合い。「トーキング・スティック」という木の枝を順に回し、スティックを持っている人だけが話をするという習慣。

○研修でのクッシュボール。使える時の再来を期待しています。

・自分ではきちんと仕事をしているつもりでも、違う立場から見ると迷惑をかけていることも。知らぬ間に信頼がなくなり、人間関係が悪化。そうならぬよう、お互いの状況や背景を理解し合うことが大切。部署間でインタビューし合い、達成感や大事にしている事などを把握。

・「明らかになる」は「諦かにする」が由来。つまびらかにするなどの意味だが、別に「あきらめる」『できないとして物事をやめる」という意味も。「あきらめることで、はっきりする」ということ。

○捨てなければ入ってこない。

原則4:主体性を引き出す

・ハリソン・オーエン氏曰く、「ファシリテータの仕事は、会場の紙コップなどのごみを拾うことだ」。

・2007年のASTD国際カンファレンスにて、ロバート・ブリンカーホフ氏が発表したデータ。効果のない研修プログラムの原因の40%は受講者のレディネス不足、20%が研修自体の悪さ、残り40%が研修の内容を職場で実施する際の環境の障害。準備不足とフォロー不足。

原則5:自他非分離のばをつくる-ストーリーテリングの重要性

自他部分離とは、自分と他の人々が、まるで一つになったようなつながりを感じられる状態。容器に生卵を二つ落とすと黄身はくっつかないが、白身の部分は混ざり合い、どちらの卵のものか区別がつかないに喩えることができる。

・自分のエゴが認められたうえで、それを超えたより大切な素晴らしいものに意識を向け、人々と共有しながら、組織や社会に貢献する。より大きなエゴが充足される体験をすることが、自他非分離の場をつくる上で重要。

・他者から聴いたストーリーを語り直す「リストーリー」。話し合いの場では効果的。リストーリーを行うためには、相手の話を真剣に聴かなくてはならないから。相手は自分の話が受け止められた実感を持つことができる。

原則6:暗在的リーダーシップでサポートする

・リーダーシップは個人能力ではなく、組織能力。

・共創の場を陰で支える暗在的リーダー。

・組織変革のプロセスは、人々が(顕在的から)暗在的なリーダーに変容していくプロセス。

 

第5章 組織を変えるプロセスをコントロールする

・カオディック。カオスと秩序の中間に組織を置くようにすること。正著している企業は、秩序という皿の上に、カオスが載っているような形。バリューや理念、ビジョンや仕組み(プロセス)がしっかりと皿としてつくられ、その上でメンバーが主体的に自由に振舞いカオスを形成。

・ポジティブ・アプローチで生成されるアクションプランは「最適解」である必要はなく、「近似解」であればよい。大切なのは主体的に素早く仮説・検証し、より良い価値を生成し続ける仕組みをつくること。

 

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