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組織行動の考え方

金井壽宏 高橋潔

 

第1章 経営学と阻止行動の間柄

・クルト・レヴィンは、人の動きを「緊張下のシステム(system-in-tension)」と形容。今のままではだめだ、まだ何かが欠けている、という気持ちが人を向上させる、と。また、未完の作業が意識に上ってくることを「未達成の課題を思い出してしまう事(recall of unfinished tasks)」と表現。

・エイブラハム・H・マズローは「欠乏動機」という言葉で、かけているものを埋め合わせたいという気持ちが人を動機づけると考察。

・「一皮むけるような挑戦」を続け、より高みを目指す人は、「未達成の課題への直面」→「緊張による動き」→「緊張緩和によるリラックス」→「要求水準の上昇」→「次なるレベルの未達成課題へのさらなる挑戦」という連鎖を知っている。永劫回帰のサイクルのようなもの。

 

第2章 コンピテンシーとは何なのか

・コンピテンシーは多義的。責任能力、自力、学力、知的能力、顕在能力、発揮能力など。

○他者(他社)にない「強み」を知ること。

 

第3章 モティベーション論のミッシング・リンク

・心理学をベースにしたモティベーション理論では、「人を動かす」ためのキーワードとして、「欲求」「内発性」「楽しさ」「公平感」「仕事の中身」などが考えられている。

・モチベーションの夢理論。「夢」を追い求めていくことが意欲の大いなる源泉となる。

○要は、はたから見ると何でもないものや、もっと言えばバカげたものでも、当人にとってとても大事で楽しいものなら、モチベーションは保てるのでは。

 

第4章 「キャリア・デザイン」のデザイン

・「モノをつくるまえに、ひとをつくっています」-松下幸之助。企業が学校を出た後も継続して人が育つ学校であるとするなら、生き方・働き方についても何らかのキャリア・メタデザイン的な提案があってもよい。

○人を大事にする企業か否か。

 

第5章 成果を意識した組織行動を目指して

・デリバラブル(deliverables)とその対義語のドゥアブル(doables)。(相手のために)何ができるか、もたらせるか、と、行為として自分ができること。バイオリンなら弾けると言って弾くのがドゥアブルで、聴き手が「感動した、和んだ」といってくれるのがデリバラブル。

・仕事を「何をやっているか」で考えるより、社会に「何をもたらしているか」の方が重要。

・これまでの日本の人事考課。短期で用いられる3次元は「成績考課」「能力考課」「情意考課」。対して長期で見ると「有能さ」という1次元が有力に。できるかできないか、の総合判断。

・ラグビーの平尾誠二氏。「コーチングによって何がもたらされるのか」という問いに、狭義だと前置きの上で、「プレーヤーがうまくなりチームが勝つことだ」と端的に示唆。

○成果が出せなければ存続できない。

・誰に何をもたらしているのかという「デリバラブル発想」は、個人も組織も自己中心主義に陥らないために重要。

 

第7章 360度全方向からのフィードバック

・自分を過大評価している人の方が、部下からの評価が低いが、フィードバック後は自己評価は下がるが、他社評価が上がり業績が向上に向かう。反対に自分を過小評価する人はフィードバック後の部下評価の向上は見られず、結果に安心してしまうためか業績が下がってしまうという報告。

・外からの評価は「自分を映す鏡」。

 

第8章 変革の時代におけるリーダーシップの求心力

・リーダーシップ論の不動の2軸。「課題 vs. 対人関係」の微妙な絡み合いでフォロワーはついてくる。

・リーダーは、優秀だが仕事一点張りだけでも、配慮があるが浪花節だけでもダメ。正しい絵を描き、適切な指示を出すIQだけではなく、部下の感情にも目配りするEQも大事。

・部下の能力が極めて高く指示なしでも仕事がこなせる場合、部下のコンピテンシーがリーダーシップの代替要因であり、リーダーシップが不要だけでなく、上司の不用意なリーダーシップの発揮によって部下の良さを殺してしまう事も。

○いかに信頼して任せきれるか。不断のコミュニケーションが問われます。

 

第9章 職務満足と組織コミットメントから見る職場の幸福論

・リーダーシップ論においては、課題(仕事)指向 vs. 対人関係志向の2軸であったが、職務満足にあっては,個人要因 vs. 環境要因の2要因性が意識されるのは明らか。仕事でハッピーになるには、自分自身の内面に目を向けるか、職場に納得するかのいずれか。

・ジョン・マイヤーとナタリー・アレン(Meyer and Allen 1991; Allen and Meyer 1990)の組織コミットメントの3次元。「情緒的コミットメント」「継続的コミットメント」「規範的コミットメント」。結婚でたとえるとそれぞれ、「好きだから一緒にいる」「便利だし、今さら他の人を探すのも面倒」「添い遂げるのが夫婦という倫理観」。三者三様の思惑で組織への関りを考える。

・情緒的コミットメントと継続的コミットメントそれぞれの成果との関連性。情緒的コミットメントが高い管理職は人事評価の結果も高いが、継続的コミットメントの高い管理職は人事評価が低いという結果。損得勘定によるつながりは生産性を阻害してしまう。

○ぶら下がり社員?

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