リーダーは自然体

リーダーは自然体

増田弥生/金井壽宏

第1章 リーダーは自分の中にいる

・組織開発の世界では、組織には「維持すべきこと」「新しく始めるべきこと」「やめるべきこと」がある。そうした動きをけん引し、組織の細胞を活性化していくのがリーダーの役割。

第2章 新人でも「社長目線」で取り組む

・自分がこれをやったら何の役に立つか、どうすれば次の人の仕事が楽になるかを常に念頭に置いていた。

・自分を枠にはめず「社長目線」で物事が見られるようになっていたのは、幼い頃から父が「物事を本質的に見ようとするクセ」と「自分の思いを言語化するクセ」、つまりはリーダーシップの「筋肉」のベースをつけてくれたこと。(中略)父を超えるコーチとは出会ったことがない。

〇父親への最高の言葉!

第3章 どこでも通用するプロになる

・日本人特有の思いやりの深さ、謙虚さ、段取りのよさなんでも許容する柔軟性がグローバル企業では付加価値になると感じた。

・組織において、権威を利用して人々を動かすのではなく、心に火をつけて使命感を呼び起こし、自分と同じ方向を向いて動いてくれるようにリードしなくてはならない局面が。

・リーダーには、フォロワーに対する認知(リコグニション)が常に求められる。「ほめる」とは違い、フォロワーがやったことをちゃんと見て、それについてどう感じたかをちゃんと伝えるのが認知。

〇「あなたのことを見ているよ」という、承認欲求を満たすことは大事ですね。

第4章 自分自身のリーダーシップを磨く

・(ナイキでの)自分にとっての最重要課題は、全てのクライアントを育成し、組織力を上げること。「上司や同僚を『育成する』」≒「その人の可能性を最大限に引き出し、能力を最大化する」。

・組織の過去を認知した上で何をしていくかという視点を持てばメンバーを巻き込みやすくなる。

・人事部門が果たすべき最大の役割は、ビジネス部門の戦略パートナーとなって組織能力を高め、ビジネスの成果を生み出すこと。(中略)人事担当者が本来の役割を果たそうとするなら、まず自分自身のリーダーシップを育てることが肝要。

第5章 グローバル時代のリーダーシップ

・イニシャティブを発揮しづらいのは、自分で自分を枠にはめてしまっているから。それは自分の思い込みである場合がほとんど。本当の枠を超えそうになったら、誰かが「こら」と言って止めてくれるから大丈夫。

〇この信頼関係が築けていると強いですね。

・thinkよりfeel。職場でも感情を押し殺す必要はないと言いたい。(中略)組織内で抑えられている感情は必ず形を変えて出てきて組織に悪影響を及ぼし、パフォーマンスを低下させる。そのための成熟が必要。

〇たまりきったものが爆発する前に、上手にガス抜きすることでしょうか。それが建設的で前向きなものにできる環境づくりを心掛けること。

・「人間として完璧でない部分」からも学んでいる。足りない部分も含めて自分をさらけ出し、自分の思考プロセスもできるだけつまびらかにしてきた。

第6章 リーダーとしてより良く成長する

・リーダーの資質。「doing(何をするか)」もさることながら「being(どう在るか)」も大切。(中略)「在り方」と共にいたいという人も。

・EQ研究で名高いダニエル・ゴールマンは、人が偉くなっていくのはフィードバックが減っていくプロセスであると警告。(中略)フィードバックはネガティブな指導ではなく、誰かが周囲の人に与えたインパクトがどうだったかを本人のさらなる成長のために伝えること。

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