言語・非言語コミュニケーションにようこそ

言語・非言語コミュニケーションにようこそ

伊藤達也・松倉信幸・市島清貴

第7章 社交的コミュニケーションの役割と機能

・スモールトーク(small talk)。雑談や世間話。雑談力が良好な対人関係を維持する。(中略)目的の無い雑談と無駄話は同義と考えられがちだが、(中略)目的の無いこと(aimless)と意味がないこと(meaningless)は同義とは言えない。

・雑談力とは単なる話術ではなく、対人コミュニケーション・スキルである。

○雑談力がないと営業では上手くいかないかもしれません。

第8章 ラポールの構築とコミュニケーションスタイル

・Brown and Yule(1983)は、言語には「報告的機能(transactional)」と「相互作用的機能(interactional)」があり、対人コミュニケーションには、①「情報伝達」を主にしたものと、②「社会的関係の維持・管理」があるとし、①の目的は「情報を的確に伝えること」に対し、②は「良好な人間関係の維持・管理」としている。

・Deborah Tannen(1991)は、ラポールを重視したラポール・トークとは女性に顕著なコミュニケーションスタイルであり、相手との共感覚を通じた良好な対人関係の維持・管理を念頭に置いていると指摘。対してレポート・トークは情報伝達が中心であり、何か情報を得ることを念頭に置いていると指摘。

・ラポール構築のための方略4つ。①ミラーリング、②ペーシング、③キャリブレーション、④バックトラッキング。

○動作の模倣、会話ペースの同調、非言語キュー、オウム返し。

・バックトラッキングとは、相手に自分はあなたの話をちゃんと聞いていますよとサインを送る行為。人の言葉には「感情」が込められており、それを繰り返すことでより一体感が強化される。

・4つの方略に加え、相手に合わせたラポールの構築方法として、人間の感覚:視覚・聴覚・触覚に訴えかける方法。人はコミュニケーションを取る際、これらの感覚の中の一つに集中する傾向が見られる。

90秒で好かれる技術にもありました。人は13歳ぐらいになると、世界を解釈する方法として、3つの主要感覚(視覚、聴覚、触覚)のうちひとつが優位に立つようになる。

・ラポール構築において重要な点、共感的理解。相手に全面的に同意するというより、相手を受け止めるという感覚を持つことがラポールの形成につながり、良好な人間関係の構築にも役立つと考えられる。

第9章 コミュニケーションとレトリック

・レトリック(言葉や議論の技術)の重要性。高コンテクスト文化的思考から低コンテクスト文化的思考へと徐々に移行する必要がある。

○グローバルな時代だからこそ。だけど、日本に来てくれた人には「空気を読む」文化も感じてほしい気がします。お互いが敬意を払い歩み寄ること。

第10章 コミュニケーションと説得

・アリストテレスの説得の三要素。「弁論術」のおける、<エトス(倫理・道徳規範の語源)><パトス(情念・哀愁の語源)><ロゴス(論理学・理屈の語源)>。(中略)エトスが人(論者)の人格に、パトスが様々な感情に、ロゴスが理性に訴える説得。

第13章 非言語コミュニケーションとは何か

・人間は社会的動物であるので、言葉以外の様々な局面、側面、様相から相手の情報を読み取ろうと頭脳を駆使する。その上で必要な手がかりを言語学では「ノンバーバル・キュー」と呼ぶ。

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