観光ブランドの教科書

岩崎邦彦

○マーケティングの観点をふんだんに取り入れながらも、「情」を大事にしている著者の温かい目線が感じられる良書でした。

 

はじめに

・地域引力は地域資源の掛け算。地域引力=農業×工業×商業×サービス業×・・・

 

第1章 誘致・誘客からマーケティングへ

・「来れば分かる」「食べれば分かる」という発想はイメージが浮かばない。

 

第2章 観光のブランドづくりとは何か

・「地名」と「ブランド」。検索サイトでそれぞれの地域を画像検索。「軽井沢」「日光」「飛騨高山」はその地域ならではの写真が表示。「長野県」「栃木県」「岐阜県」は地図が表示される。

 

第3章 どうすれば、強いブランドが生まれるのか

・地域のブランド力に統計的な影響を与えている上位7つ。「明確なイメージ」「ならではの食」「接客」「歴史文化」「体験」「リラックス」「交流」。

○ならではの食。これは納得。食べ物が美味しくないと、他が魅力的でも行く気は半減しそうです。

 

第5章 「ブランド」と「地名」は何が違うのか

・消費者へ質問。~Q.地名を聞いた時に、イメージが浮かびますか? Q.そのイメージは、あなたにとって魅力的ですか?~いずれもイエスなら、その地域はブランド。

・ブランドづくりは「らしさ」の追及。

 

第6章 地域に「尖り」はあるか

・ブランドづくりは「前例がないからやらない」ではなく「前例がないからやる」という発想が大切。

・「強味・弱み」の分析は地域側の視点ではなく、顧客の視点で行うことがポイント。

○答えは顧客が持っている。これを素直に聞ける姿勢が大切ですね。

 

第8章 強いブランドには、「シンボル」がある

・シンボルによる2段階訴求。まずは明快なシンボルで引き付けて、その後にその地域が持つ多様な魅力も楽しんでもらう。2段階訴求が地域引力を生み出す。

○まずは「これ!」とシンボルを押し出す、と。

・社会心理学者のザイアンス。「何回も繰り返し見せられると、人々はそれに対して好意を持つようになる」。

○ザイアンス効果(単純接触効果)。

 

第9章 「引き算」で、引力を生み出そう

・「脳が瞬時に把握できる戸数は3つまでで、4つ以上になると脳への負担が増える」(池谷2019)。

・~①足し算思考:色々あれば、どこかにひっかかるだろう②平等主義:すべてのエリアを平等に掲載しよう~「足し算思考」と平等主義ではブランドは生まれない。ブランドを生み出すために大切なのは「引き算思考」と「メリハリ」。

○平等主義を切り捨てるのは大変だけど、必要なこと。どこで線を引くかが起業家の鍵かも。

 

第10章 「食」がブランドを強くする

 

第11章 ブランドづくりの6ステップ

・その地域に対して既に持っているイメージと整合していれば、共感を得やすい。

 

第12章 観光立国は「幸せな国」か

・真の観光立国=観光を楽しむ国民が多い(日本人の観光の促進)×海外から観光に来てもらう(インバウンド推進)。

 

第13章 「量の観光」から「質の観光」へ

・「量の観光」と「質の観光」は、マーケティングの発想も顧客ターゲットも大きく異なる。(中略)小さな地域が「量の観光」で勝負しようとしたところで受け入れ客数は限られている。

 

第14章「質の観光」「持続可能な観光」をどう実現するか

・「美味しい職との出会い」「リラックス」「地域の人々との交流」が、リピート意向に結び付いている。

・「価格の安さ」で引き付けた観光客は、「リピート」や「滞在」をしにくい。低価格で観光客との「きずな」を築くことはできない。

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