二宮金次郎の一生

三戸岡道夫

 

第二章 生家復興

・「報徳思想」の主要な柱の一つ、「積小為大」。

・「報徳思想」の「自他両全(貸して喜び、借りて喜ぶ。売って喜び、買って喜ぶ)」の理念。利息によって大きくなっていく金融システム。

・税金のかかる仕事には自分の労働力を投入しない。当時の封建制度の下での税制を巧みに使い分け。割の悪い仕事はせず、効率よく仕事。幕藩体制の百姓としては異例。

 

第三章 服部家の奉公

・「物の徳を生かす」ことが倹約となり、生活の合理化になる「報徳の精神」に。

 

第五章 桜町領の復興事業(上)

・財政再建策の成功の秘訣は「綿密な事前調査」。実際の現地調査の上に立つ「現場主義」と上の者(決裁権者)に理解させるため、信憑性と確信性を与えるために。

〇データに物を言わせる金次郎さん。すごい!

・報徳仕法の三大徳目「勤労」「分度」「推譲」。

・「分度の決定」と「権限の一元的掌握」が揃わなければいかなる復興依頼にも応じず。真の狙いは、百姓が身分相応に暮らすこと以上に、藩主が身分相応に暮らすこと(その結果もたらされる年貢の引き下げ)に。

 

 

第七章 桜町領の復興事業(下)

・禍福、幸災など互い対立するものは、いずれもそれぞれ円の半分。物事の相対性を「一円観」として説いたもの。

・上司(大久保忠真)からの激励の言葉、「汝のやり方は、論語の『以徳報徳』である」。(中略)金次郎の「徳」の捉え方、宇宙間全てのものに徳があるとし、徳を顕現するのが人間であり、それを引き出す行為を「報いる」とする。

・「報徳」の実践四つの綱領、「至誠・勤労・分度・推譲」。

・(飢饉など)農作物への予見は天体運航論から発す。

 

第十四章 韮山の仕法

・報徳金を借りる時は誰でも感謝感激だが、いざ返済となると遅延してスッキリ解決しない例が多いのが悩み。

〇いつの世も・・・。

 

あとがき

・したがって本書は、伝記のようでもあり、小説のようなところもあり、解説やエッセイのようなところもあって、やや不統一のところがある。が、二宮金次郎は、伝記とか、小説とか、そうした一つのジャンルの中だけには納まりきれない。巨大な人物である。(中略)歴史上の人物の中には、二宮金次郎のように、表現形式の制約を超越した偉大な人物が、希にいるのである。

〇著者の力量に感服です。面白かった!

 

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