セルフ・アウェアネス
セルフ・アウェアネス
ハーバード・ビジネス・レビュー編集部
1 EIの第一の因子に挙げられる「自己認識」とは
・自己認識のできている人は、率直に失敗を認め、失敗談を笑顔で披露しさえする。自己認識の特徴の一つは、自分を笑い飛ばせるユーモアのセンス。
・自己認識に優れた人材を登用することが有益であるにもかかわらず、企業トップはリーダー候補性を探すときに、自己認識に十分な価値を認めていない。多くのトップが、感情を正直に表すことを「軟弱さ」と取り違え、自分の欠点を率直に認める社員を正当に評価していない。人の上に立つのに必要な「強さがない」と決めつけてしまう。
2 自己認識力を高める三つの観点
・専門知識は誤った情報を根絶する役には立たない。自分は経験豊富であると見なしていると、事前の下調べ、反証的証拠の探求、自分の行為を疑ってみる、といった行為の妨げになる恐れ。
・人は自らの権力が大きくなるにつれて、聞く耳を持たなくなっていく。自分は部下よりも多くを知っていると考えるため、あるいは意見を求めると、その分の代償として権力が減じるという認識があるため。
○慢心にならないように。大事です。
・生産的な自己洞察を増やし、非生産的な堂々巡りを減らすためには、「なぜ」ではなく、「何」を問いかけるべき。「何」という問いは、客観性と未来志向を保つ一助となり、新たな洞察に基づいて行動を起こす後押しに。
4 「仕事にしたい好きなこと」を見つける二つの方法
・与えられた任務に強い信念を持って臨み、仕事を楽しんでいることと、仕事で高い能力を発揮することの間には強い相関関係があることが明らかになっている。
8 あなたは部下からどう見られているか
・心理学者が「透明性幻想」(Transparency Illusion)と呼ぶ状態。人間は開かれた書物のようなものであり、本人が意図した通りに他人も見ているはずだ、という思い込み。
・面談の場で相手から話を聞き出す簡単な質問二つ。「あなたには、私がどんな人間のように見えますか」「私のここを変えるとよい、そうすればもっとうまくやれる、と思う点がありますか」。
9 ネガティブなフィードバックを上司からうまく引き出す方法
・「私があなたから学べることで、私の成長に役立つものは何だと思いますか」。
10 成長する人はフィードバックを上手に受け止める
・フィードバック提供者のスキルが向上しても、受け手が言われたことを自分のものにできなければ大した効果は望めない。そのフィードバックを受け入れるか否か、内容をどう解釈するか、それに従って考えや行動を変えるかどうかは、ひとえに受け手がきめること。うまく受け取る能力を改善する必要。
・はっきりと批判的なフィードバックを求める(称賛を求めるだけではない)ものは人事考課で高い評価を受ける傾向という調査結果。
11 シェイクスピアに学ぶ、人が成長するための条件
・変化は、外敵脅威がもたらす内面の不安から逃げる時ではなく、立ち向かうときに起こる。
・成長とは、新しいスキルを獲得して自分を変えることではなく、何かを手放してー最も大切にしている自らの核心部分を手放してー自分が何者になれるのかを発見することなのである。
○私の場合は何だろう、と振り返ってみると、当時大切にしていた何かは、実はたいしたものではなかった、とあらためて気づきました。つまり、捨てるのはそんなにためらうことでも本当はないのかも。
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