ロールトレーニング・マニュアル
ロールトレーニング・マニュアル
マックス・クレイトン
第1章 ロールトレーニング:目的と構造
・ロールトレーニングは、ロールセオリー(役割理論)の原理を適用したものであり、仕事や個人の人生の目的を十分に達成するために、特定の技法を使って人間のある限定された機能を発達させるもの。
・ロールトレーニングでは、ふるまい方の一つの側面を修正することが、その人の全体の機能に効果をもたらすことは自然に起きる。
・人は自分の振る舞い方の中で何が適切かに気づくようになることで自己評価が高まり、人生のほかの問題も扱いやすくなるから、まずは健全なものに焦点を当て、その後、発達しすぎている側面、未発達な側面、葛藤している側面、最後に訓練や経験のない欠けている側面に焦点を当てる。
第2章 ロールトレーニングのドラマ化と探索
・度重なる経験を通して、ディレクターは内面的に自発性の持つ価値を理解するようになり、それを築き上げることの精神を集中させるように。グループの動きの中に難題が生じたとき、自発性が役に立つことを確信し、次にどんな技法を使おうかと心配しながら計画を立てるというより、「いること・感じること」ができるように。
・どのようなワークでも、その場にいるディレクター以下、彼らのあり方(being)の中に何があるかを知り、それに基づいてワークすることが重要。「すること(doing)」ではなく、「存在すること(beiing)」、その後に「すること」を考える。
・(ワークを始める際、ディレクター自身の)何かを開示する、セッションに関連性のある側面を見せること。たくさんのことにウォームアップさせるような手当たり次第なやり方で何もかも開示するのではなく、この特定のワークに関連性のある側面を開示することが安全性を生み出す。
〇焦点を絞ること。
第3章 ロールトレーニングでの新しい認知
・「ミラー」は、評価する人になるより、探求的に観察する人の精神風土の中でうまく働く。「ミラー」は、新しい展望を得る用意がある人のために機能し、既知のことを守ることにきゅうきゅうとしている人のためには効果がない。
・ミラーの唯一の目的は、人にありのままの自分自身を見せ、経験させること。自分自身の肖像画を見る。
・直感的要素は「きびきびとした明確さ」が、直感の存在を示すサイン。
・直感的なコーチングによる直接な表現を絶えず実践し、大切にすることは、ロールトレーナーにとって心地良い在り方ではなく、一人で立っていることを明確にするあり方。「どんな無難な、安心な、安全なもの」とも別なもの。
〇お気楽ではできませんね。
第4章 ロールトレーニングにおける解決と融合
第5章 ロールセオリー、ロールのアセスメント、ウォームアップ
・競争心は対照的なロールシステムに関連していることが多い。
〇心の奥底に、人に対しての優しさはきっとあるはずで、それを上手に出すことが普段からできるかどうか。それをトレーニングすることが大事なのでしょうか。
第6章 場面設定と技法の使用
・ミラー技法は、気づきの拡大をもたらすことに役立ち、人が自分の行動をミラーしてもらうと、その後では必ずと言っていいほど、もっと適切な仕方で振る舞うようになる。
・人が他者のロールを取れば取るほどたくさんの学びが起こる。
〇学びは真似び。
・モデリングをしている人たちの自発性は、ディレクターと一緒に観察している主役の中により高いレベルの自発性を引き起こす。共鳴、拒絶、中立もあるが、観察している主役の古いパターンは刷新される。
〇ミラーリングとは違い、「もし、自分があなたの立場だったら、どうするだろう」とやってみるのがモデリング。共感があってこそ。
・「最大化」は葛藤の解決を助ける技法のひとつであり、ロールトレーニング・セッションを終結する際に役立つ。最大化によって主役は、セッションの最後に自分を自由に表現する満足を味わい、達成感を確かなものに。最大化の過程ではたくさんの楽しみや笑いが伴う。
訳者あとがき
・(マックス・クレイトンと)接した多くの人が、彼から「大事にしてもらった」という強い印象を受けている。
〇相手を大事にする。本当に大事なことで、でも人は自分が一番好きだから、ちょっと難しい。
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