髙田明と読む世阿弥

髙田明/増田正造

 

第1章 <積み重ねる>・・・自己更新

・「男時(おどき)」「女時(めどき)」。勝負ごとにおいて自分の方に勢いがある時と、相手に勢いがある時。

・世阿弥は、20代、30代、それぞれの初心があると説く。「その年頃ならでは」の初心が常にあり、中身はどんどん変化していく。「初心=自分の未熟さ」を心に留めて成長の階段を上がる。

・どんなステージにあっても「昨日の自分」を超えていく心の持ちよう、「自己更新」。

・能ほど時代と関わらなかった演劇はないと指摘するドナルド・キーン。故に時代によって変わることのない人間の本質を結晶体として時代を生き抜いた。

○権力におもねらなかったからこそだと。だからこそ流刑にもあったよう。

 

第2章 <伝える>・・・プレゼンテーション

・序破急。導入・展開・終結。

・世阿弥が「花鏡」に書いた「一調・二機・三声」。心と体の中で音程を調え、タイミングを計り、目を閉じ、息を溜めてから声を出すとよいという意味。(中略)著者なりに言い換えれば「間」。

・お客さまに1秒でも0.5秒でも考える時間を与えることが必要。間は次の有を生み出す無。

・全ての独創は模倣から始まる。先人から学ぶ、歴史から学ぶ。芸事もビジネスも変わらない。

○売れない役者だったながら、正にこれはそう思います。監督やディレクターからよく言われました。

 

第3章 <変える>・・・革新

・世阿弥は能の世界に革新をもたらしたイノベーターとされているが、完全にオリジナルの芸術を生み出したわけではない。他の芸能を遠ざけるのではなく、むしろ能に取り入れ、自分なりにアレンジし新たな形に仕立て上げた。イノベーターであり、コーディネーター。

・変化はリスクを伴うが、世阿弥がやり方を変えることをやめなかったのは、演じる側が常に観客を面白がらせ、魅了し、感動させなければ、人気は長くは続かないと知っていたから。

・商品ごとの紹介内容を全て同じにした方が簡単だが、どのお客さまに売りたいかによって、販売方法はその時々で正解は異なる。楽をしてお客さまの心はつかめない。

○研修で言うと、参加者の属性や、当日のトピック、参加者が知りたいことに合わせて臨機応変に対応すること。大変ですが、双方に満足感が得られます。大変ですが。そのためには自分の引き出しを常に気にすること。インプット・アウトプット。

 

第4章 <つなぐ>・・・永続

・次世代に何かを伝えたいという気持ちは人間の本能のようなもの。ひたむきに生きて学んだものがあれば、誰かに伝え、役立ちたい。その相手がいなくても誰かが目を止め、感化されるかもしれない。

○「誰かが見てくれている」と思うのは大事なことだと思います。と言いつつ、具体的に伝えられる相手がいるのは幸せなこと。そう思ってくれる相手がいることがその人の「徳」なのかと。

・企業の永続に求められるのは不易流行。

 

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