書く力

池上彰/竹内政明

 

第1章 構成の秘密ー「ブリッジ」の作り方

池上さん:梅雨の事例。雨の受け取り方。言葉というのは受け取る人によってイメージが全く違う。

竹内さん:15年も新聞のコラムを書いていると、「これはまずいかな」という保険の感覚が磨かれていく。

いわゆる差別に対して。

・部品を集める感覚で知識をストックする。

竹内さん:部品のコレクションは「いつか使ってやろう」と思ってもなかなか使うチャンスがない。死ぬまで使わないかもしれないが、準備しているかどうかで文章を書く楽しさが違ってくる。

 

第2章 本当に伝わる「表現」とは

・とにかく「削る」を練習する。

竹内さん:単純に情報量が多ければ、読者にとってイメージが湧くというものではないし、分かりやすいというものでもない。

 

・「誰に読んでもらうか」を意識する。

池上さん:話す内容や話し方の許容範囲は聴衆によって決まる。

竹内さん:一つの言葉を覚えたら、それで満足してしまうのではなく、出来るだけ多くの表現を覚え、どの表現がその場において最適なのかを考えることで、文章の腕は上がる。

○誰が聞くか。研修では、さまざまな人がいる中でいくつかの言い換えをしますが、それは普段からのインプットが必要ですね。

 

竹内さん:矢沢栄一さんが、「勲章をもらうこと、あげること、大いに結構じゃないか」と論じている。「所詮、人間は慾のかたまりである」と。慾に突き動かされた行動だろうと、それで社会が上手く回るならいいじゃないか、慾張りとはさみは使いようだと、斜めに見ている。

○杉良太郎さんの「僕は偽善者で結構」の言葉にしびれるのはまさにこれ。

 

竹内さん:(自分で書いた文章の)改善点はいくらでも出てくる。何回も読んで何回も直した原稿でも、時間をおいてから読み直してみると直したいところが出てくる。

池上さん:自分で書いた文章を読み直してみても、どこがまずいのか全く見えてこない。時間をおくのが大事。

池上さん:メールの文章も、書いてからすぐに送らないほうがよい。たとえ急がなければいけない場合でも、書き終わったところで一度トイレに行くとかコーヒーを飲むとか、一拍置くだけでも表現が洗練される。

 

第3章 名文でリズムを学ぶ

・家具を買い足す感覚で好きな言葉を集める。

竹内さん:気に入った言葉を一つでも原稿に入れるなり、入れないまでも頭に浮かべて文章を書くようになると、その部分だけでなく、文章全体をちょっと洒落たものニしないといけない気がしてくる。

池上さん:本来はつながらない言葉を繋げる工夫をすることで、文章の強度が増す。

○アイデアもそうですが、異質なものを結び付けることでイノベーションが生まれます。

 

第4章 悪文退治

池上さん:言葉を使う時には、その言葉が文法的に正しいかどうかだけでなく、その言葉に込められている「意味」を考えなければいけない。

竹内さん:「避けたい表現」を突き詰めると『自慢話』につながっているものが多い気がする。読者はそれを敏感に感じ取るから、極力『自慢』は抑えるようにしている。

竹内さん:おのが仕事に抱く誇りのマストが高い分、蔑称めいた呼び名を”底荷”に積み、自分という船のバランスを保つのだろう。「ブン屋」もその一つ。

池上さん:失敗談はその書き手や話し手がその失敗について、心の中で解決できていないとダメ。コンプレックスになっているような失敗談を話しても場の空気が悪くなる。「今となってはいい思い出」を選ぶ。

○失敗が自分の中で消化し、昇華されるまでは辛いですが、紹介できるようになると強みになります。

池上さん:入社試験のテーマ「創造」。「創造する力があるというのは、想像力があってこそなんだ」と書いた。入社試験の時から言葉遊びをしていた。

○竹内さんのシニカルな皮肉で対談終了。お二人が楽しくも火花を散らす様子が目に浮かびました(笑)

 

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