人を動かす
人を動かす 【ハンディー カーネギー・ベスト】
D・カーネギー
第1部 人を動かす三原則
第1章 盗人にも五分の理を認める
・(部下の失敗が続いたが)リンカーンは、”悪意を捨てて、愛をとれ”と自分に言い聞かせて、心の平穏を失わず。”人を裁くな ー 人の裁きを受けるのがいやなら”というのが彼の好んだ座右銘。
・人を扱う場合には、相手を倫理の動物だと思わず、感情の動物であり、しかも偏見に満ち、自尊心と虚栄心によって行動するということをよく心得ること。
・人を非難する代わりに相手を理解するように努める。相手がなぜそんなことをしでかすに至ったかよく考える方が得策で面白い。同情、寛容、好意もおのずと生じる。全てを知ればすべてを許すことになる。
第2章 重要感を持たせる
・人間の持つ最たる衝動は「重要人物足らんとする欲求」。希望、要望、待望という生ぬるい言葉ではなく、「渇望」。人間の心をたえず揺さぶっている焼けつくような渇き。渇きを満たしてやることのできる人が、初めて他人の心を自己の手中におさめることに。
第3章 人の立場に身を置く
・人を説得して何かをやらせようと思えば、口を開く前にまず自分に尋ねること。「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるか?」。
・自動車王ヘンリー・フォードの至言、「成功に秘訣というものがあるとすれば、それは、相手の立場を理解し、自分の立場と同時に、他人の立場からも物事を見ることのできる能力である」。
第2部 人に好かれる6原則
第1章 誠実な関心を寄せる
・友を得るには、相手の関心を引こうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せること。
・心理学者アルフレッド・アドラーの至言、「他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならず、他人に対しても大きな迷惑をかける。人間のあらゆる失敗はそういう人たちのあいだから生まれる」。
第2章 笑顔を忘れない
第3章 名前を覚える
・人に好かれる一番簡単で、一番大切な方法は、相手の名前を覚え、相手に重要感を持たせること。
第4章 聞き手にまわる
・世間には、自分の話を聞いてもらいたいばかりに、医者を呼ぶ患者が大勢いる。
第5章 関心のありかを見抜く
・誰か訪ねてくる人があると分かれば、その人の特に好きそうな問題について、前の晩に遅くまでかかって研究しておく。人の心を捉える近道は、相手が最も深い関心を持っている問題を話題にすること。
○お客先訪問ではホームページを開いてから伺うのが当たり前ですが、それさえもしない人がいることにあきれているお客さまもいました・・・。
第6章 心からほめる
第3部 人を説得する12原則
第1章 議論を避ける
・議論に勝つ最大の方法はこの世に一つ、「議論を避けること」。議論はほとんど例外なく双方に自説をますます正しいと確信させて終わるもの。「議論に負けても、その人の意見は変わらない」。
・細道で犬に出会ったら、権利を主張して咬みつかれるよりも、犬に道を譲る方が賢明。例え犬を殺しても、咬まれた傷は治らない。
・「意見の不一致を歓迎せよ ー 二人の人間がいて、いつも意見が一致するなら、そのうち一人はいなくてもいい人間だ」。
第2章 誤りを指摘しない
・「実は、そんな風には考えていなかったのですが、おそらく私の間違いでしょう。私はよく間違います。間違っていましたら改めたいと思いますので、ひとつ事実をよく考えてみましょう」という文句には、不思議なほどの効き目が。これに反対する人間はまずいない。
第3章 誤りを認める
・他人からの非難よりも自己批判の方がよほど気が楽。自分に誤りがあると分かれば、相手の言うことを先に自分で言ってしまえば、相手は寛大になり、こちらの誤りを許す態度に。
・自分が犯した誤りを認める勇気にはある種の満足感が伴う。罪悪感や自己防衛の緊張がほぐれるだけでなく、その誤りから生じた問題の解決にも役立つ。
○誤りが大きければ大きいほどそう。ワシントンの桜。
第4章 おだやかに話す
・人を無理に自分の意見に従わせることはできないが、優しい打ち解けた態度で話し合えば、相手の心を変えることもできる。
第5章 ”イエス”と答えられる問題を選ぶ
第6章 しゃべらせる
第7章 思いつかせる
・相手に相談を持ち掛け、できるだけその意見を取り入れて、それが自分の初安打と相手に思わせて協力させる。
第8章 人の身になる
第9章 同情を持つ
・「もし神様のお恵みが無かったら、この相手が、私自身の姿なのだ」。
第10章 美しい心情に呼びかける
・人をごまかすような人間でも、相手に心から信頼され、正直で公正な人物として扱われると、中々不正なことはできないもの。
第11章 演出を考える
第12章 対抗意識を刺激する
第4部 人を変える9原則
第1章 まずほめる
第2章 遠回しに注意を与える
・人を批判する時、まずほめておいて、次に「しかし」という言葉をはさんで、批判的なことをいうと、ほめたのは批判するための前置きに過ぎなかったように思われてしまうが、「しかし」を「そして」に変えることで成功に転じる。
第3章 自分のあやまちを話す
第4章 命令をしない
第5章 顔をつぶさない
第6章 わずかなことでもほめる
第7章 期待をかける
・相手をある点について矯正したいと思えば、その点について既に人よりも長じていると伝えること。美点を発揮させたければ、その美点を備えていることに対して、公然とそのように扱うこと。良い評判を立てると、相手は期待を裏切らないように努める。
○ピグマリオン効果→武器としての組織心理学
第8章 激励する
・子供や夫や従業員を罵るのは、向上心の芽を摘み取ってしまうので、その逆に、大いに元気づけ、やりさえすれば容易にやれると思い込ませ、能力を信じているのだと知らせれば、自分の優秀さを示そうと懸命に頑張る。
第9章 喜んで協力させる
付録 幸福な家庭をつくる7原則
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