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フロー体験 喜びの現象学

ミハイ・チクセントミハイ

 

第1章 幸福の再来

・意識の統制が生活の質を決定する。「汝自らを知れ」に含まれている真理。

 

第2章 意識の分析

・意識は遺伝子の指令を無視する能力や、独自の行為の筋道を設定する能力を発達させてきた。

・人は現実に「外」で起こっていることとは無関係に、ただ意識の内容を変えるだけで自分を幸福にも惨めにもできる。

・注意は意識に何が現れ、何が現れないかを決定し、思い出す・考える・感じる・決断することを生じさせる「心理的エネルギー」と考える。

・注意は自己を形作り、自己によって注意は形作られる。

・情報が目標を脅かすことによって意識を混乱させる時には内的無秩序の状態~心理的エントロピー~という自己の効率を害する自己の混乱を経験する。長引くと、注意を投射し目標を追求することができなくなるまでに自己を弱める。

・新しい情報は、恐れに直面して意識の無秩序を生むか、心理的エネルギーをより自由にすることによって目標を強化するかのいずれかである。

・心理的エントロピーの反対が「最適経験」と呼ばれる状態。(中略)肯定的フィードバックが自己を強化し、より多くの注意が内外環境を処理するために解放される。

 

第3章 楽しさと生活の質

・快楽は生活の質を構成する重要な要素であるが、それ自体は幸福をもたらさない。睡眠・休息・食事・セックスは身体的欲求が心理的エントロピーの原因になった時、意識を秩序ある状態に戻す均衡回復(ホメオスタティック)な経験を生むが、心理的な成長をもたらすことはない。

・人は生きがいのある生活について深く考える時、快楽の記憶を超える他のことがら、他の経験を思い浮かべる。それは一部快いことと重なるが、「楽しさ」と呼ぶに値する範疇に属するもの。

・読書は「楽しい」活動の一つ。注意の集中を必要とし、目標があり、書かれた言語のルールを知らねばならない。

・読書の能力は「読む」だけではなく、「単語をイメージに翻訳」し、「架空の人物の気持ち」になり、「歴史的・文化的背景を理解」し、「筋の流れを予測」し、「著者のスタイルを批評し評価する」能力なども含まれる。数学者や音楽家の能力と同等の能力。

・「楽しさ」は退屈と不安の境界、その人の挑戦水準が能力水準とうまく釣り合っている時に現れる。

○ストレッチゾーン。

 

第4章 フローの条件

・普通の人には耐えられない状況を楽しんでいるように見える人々は、自己目的的パーソナリティの特徴を最も明白に示している。

・長年ベトナムで拘禁され健康を害したパイロットが釈放されたときにまず求めたことはゴルフ。衰弱した体にも拘らず、素晴らしいプレイを披露。拘禁中の毎日、想像の中で注意深くゴルフのシュミレーションすることで正気を保っただけではなく、身体能力も向上。

○すごい!イメージトレーニング!逆境に耐える創造力が実態にも影響を与えると。

 

第6章 思考のフロー

・読書は世界中で最も多く取り上げられるフロー活動。

・楽譜の解釈に精通したある人は音楽を楽しむのに実際の演奏を聴く必要がなくなり、交響曲を聴くよりもその楽譜を読むことを好む。

 

第7章 フローとしての仕事

・「仕事は人を高貴にし、また動物に変える」というイタリアの古いことわざ。熟練した能力を必要とし自由に行われる仕事は自己の複雑さを洗練するが、強制され能力を要しない無秩序な仕事から得るものはほとんどない、という解釈。

・道教の思想家、荘子の著作に見られる「遊」という概念。「遊」とは「進路」、道に正しく従うこと。(中略)外的報酬に関心を持たず、全的な自己目的経験としての生き方。いかに「遊」に従って生きるか、すなわちいかにフローするか。

・退屈で反復的な仕事、意味のないものと思える仕事を、複雑な活動に変換した人たち。他の人々が認識しなかったところに挑戦の機会を認識し、能力を高め、注意を集中し没入することで仕事は楽しくなり、心理的なエネルギーが投入されることによって仕事はあたかも自由に選び取られたもののように感じられる。

・何人かの外科医は、大切な手術のある日の朝は同じ朝食を取り、同じ服を着、同じ道を車で通ることによって自分を「自動操縦装置」に仕立てる。

○ルーティン。

・「未来は教育を受けた者だけではなく、自分の余暇を賢明に用いるよう教育されたものに開かれる」。

○これがあるから、子どもに色々言っちゃうんです・・・。

 

第8章 孤独と人間関係の楽しさ

・結婚に伴うルールや義務は、ゲームでの行動を拘束するルールと同じであると忘れがち。

・子供を若い大人や友人として扱うことは、彼らを思慮ある成人へと社会化するのに役立つ。

・注意の集中なしには複雑な活動はカオスの中に解消してしまう。(中略)無条件の受容、家族が互いに持つべき完全な信頼は、惜しみない注意の投入を伴ったときにだけ意味のあるものになる。

○身内だからこそ、甘えてしまう弱さ。そこに甘え過ぎてはいけませんね。

・「誠実な友情の欠如は最悪の孤独である」-フランシス・ベーコン

・最も心温まる思い出は何かと尋ねられたとき、人は肉親と共に過ごした休日や休暇を思い出し、興奮や発見、冒険の思い出には友人が多く登場する。

 

第10章 意味の構成

・複雑なライフテーマを見出した人々のほとんどは、自分が非常に尊敬し、手本とする年長者か歴史上の人物を記憶し、または行為に新しい可能性を開いた本を読んだ記憶を持っている。

○先人から学ぶ。一番手っ取り早いのが読書。

 

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