ドラッカー 5つの質問
ドラッカー5つの質問
山下淳一郎
序章 我々の事業は何か
第1の質問 われわれのミッションは何か
・経営理念は想いであり、ミッションとは行動であり、ビジョンは結果のこと。「この世から不治の病をなくした伊」という想い、「万病を治す薬をつくる」という行動、「家族が病で亡くなることのない世界」という結果。
・御社はこの世に御社しかない。経営理念は、わが社はなぜ社会に貢献したいのか、わが社はなぜお客さまのお役に立ちたいのか、わが社はなぜお客さまを幸せにしたいのかといった、わが社固有の考えをはっきりさせるものだ。
・なんらかの解決を求めている人がいて、その人のお役に立つことができるから、ミッションが成り立つ。(中略)「機会は何か、ニーズは何か」。
・ロイヤルホストの成功は、ミッションを問い続け、ミッションを再定義したことによるもの。
・ビジョンは、わが社のミッションが実現したときの状態。
第2の質問 われわれの顧客は誰か
・御社は誰をハッピーにする事業なのだろうか。
・お客さまとは、「わが社の得意分野でお役に立てる人」、「わが社が心から喜んでもらいたいと願う人」、「わが社が満足させるべき人」。
・「われわれの顧客は誰か」を明らかにするということは同時に、「われわれの顧客でない人は誰か」をはっきりさせることでもある。
○起業当初はこれを間違えて苦労しました。しっかり見極めること。
・エステーとアスクルの事例。透明色の芳香剤が欲しいというお客さま(有名ホテル)の声を吸い上げたおかげでお客さまが望んでいることを知ることができた。顧客の現実でわが社に見えないものは何か。
○答えはお客さまが持っている。
・「憶測してはならない。顧客のところへ行って答えを求める作業を体系的に行わなければならない」(『現代の経営』)
第4の質問 われわれの成果は何か
・経済的成果が上げられなければ、マネジメントは失敗である」(『現代の経営』)
・「財政上の収支だけを成果の測定尺度として活動の目的とするならば、長期にわたって繁栄することはもちろん、生き残っていくことも覚束なくなるに違いない」(『非営利組織の経営』)
第5の質問 われわれの計画は何か
・仕事は問題の解決より問題の発見が先にくる。うまくいっていない時は誰かをコントロールしようとしている。うまくいっている時は誰かにつくそうとしている。
・常に難しいのは、問題の解決ではなく、問題の発見である。誰もが、「私は正しい。他の人が間違っている」と思いたい。しかし、間違っているのは、たいてい自分だ。
○これを認められる人は強いのだと思います。そうあるように。
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