USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

森岡 毅

第1章        窮地に立たされたユニバーサル・スタジオ・ジャパン

こだわるポイントが間違っている

 

・技術のための技術や、品質ための品質は価値がないと私は考えています。人の役に立つための技術であり品質のはずだからです。

 

・このような消費者とのズレを正すことは、マーケティングの根幹の使命です。私は「この敵と戦って会社を変えねばならない」と思いました。

 

〇消費者とのズレ。お客様とのズレに気づかない怖さ。

 

第2章        金がない、さあどうする?アイデアを捻り出せ!

「差別化」という名の誤ったこだわり

 ・東京と大阪の間には交通費という「3万円の川」が流れているからです。両方のマーケットは分断されているのです。その川を渡って向こう岸に行く人の割合は、USJ側から見ると実は全集客の1割にも満たないのです。

 〇「3万円の川」!!接近戦のランチェスター戦略に通じるものがあります。

 

USJは世界最高のブランドを集めた「セレクトショップ」

・「究極の映画、ハリー・ポッターのテーマパークを建てることができるのも、あなたたちが否定するワンピースやモンスターハンター、エルモやハローキティなどの映画以外のブランドの奮闘で稼いだお金のおかげなんです!」

 〇誰がお金を出してくれるのか。感謝を忘れないこと。プライドを捨てることも大事です。

 

10周年のスタートで大転倒。震災自粛ムードを吹き飛ばせ!

・大阪府の知事から発信していただいたおかげで公共性の高いメッセージとなり、人々に素早くしかも好意的に伝播できたと私は考えています。

〇行政との連携も、やはり人と人のつながりを大事にすることが肝心です。

 

人こそ最強のアトラクション!ホラー・ナイトでゾンビが躍る

・私はアイデアを考えるときは、まず目的を徹底的に吟味して定め、その次にアイデアが満たすべき「必要条件」を一番時間をかけて考えます。

・価値を生み出すアイデアの切り口は、経験上ほとんどの場合は「消費者理解」の中に埋まっています。

〇顧客を知ること。

第3章        万策尽きたか!いやまだ情熱という武器がある

 

モンハンを呼ぶにはモンハンを知り尽くすこと!

・私は信じているのですが、マーケティングをやる人間は、何でも自分自身でやってみることを習慣にするべきです。

〇「やってみなければわからない。やってみることだ」。子供のころ、何度も母に言われた言葉、今染みています。

 

第4章        ターゲットを疑え!取りこぼしていた大きな客層

「ユニバーサル・ワンダーランド」でファミリー層を取り戻す

・ライドのデザインには母親の求める夢のような「かわいい世界」を実現させるためにこだわりました。

〇ボリュームゾーンのファミリー層にターゲットを向けるのは、強者の戦略かもしれませんね、関西圏では。

第5章        アイデアは必ずどこかに埋まっている

スパイダーマンをリノベーションせよ!

世の中からアイデアを探して盗んでくることを真っ先にやることは、マーケティングをやる人間には絶対に必要だと思っています。誇りを持ってやるべきです。(中略)リノベーションは、それがリノベーションだと気づかれないくらいの新しい価値を創造できたときに成功するのです。

〇「リアプライ」(アイデアの再活用)は重要ですね。

答えは必ず現場にある

前職でお世話になった元上司は「困ったら、答えは現場にある」と教えてくれました。実際のお店に並んでいるシャンプーの棚や商品を選ぶ客を観察することから、私は様々な問題を解決する策を覚えたものでした。

〇答えは顧客が持っている。

第6章        アイデアの神様を呼ぶ方法

日ごろからストックを蓄える

・蓄積された豊かな情報が「ストック」です。魚釣りにたとえると、「ストック」とは、そのポイントで釣果を上げるために有効な知識や経験などの「情報の質的・量的な蓄積」を指します。

・チーム力としてストックを増やすことも大事だということです。個人の経験知識もストックですが、それらを組み合わせた人の繋がりも大事なストックです。

〇一緒に活動している「ときがわカンパニー」の仲間は正にこれかもしれません。適材適所って素晴らしいと思います。

コミットメント~どれだけ必死に考え続けられるか

・たいていの場合「しょうがない」「まあいいか」とか、ずいぶん早く諦めて、既存の枠の内側で思考が閉じることが習慣化している人が多いように見えます。そういう人は、もっと良いやり方、もっと新しいやり方を求めて、その枠の外側を見ることにもとても淡白です。

〇いったん考えるのを止めて寝かしておくことも時には必要・・・という言い訳を考えていると、そのまま忘れてしまうなんてことも。考え続けることが経営者には必要なことなんでしょうね。

第7章        新たな挑戦を恐れるな!ハリー・ポッターとUSJの未来

エピローグ USJはなぜ攻め続けるのか?

中小企業が生き残るには勝ち続けるしかない!

・常に変化し続けないと生き残れないのに、変化を起こすことを恐れていては駄目なのです。変化を起こすには、大事な何かを捨てなくてはならない選択に迫られることが常です。

〇何かを捨てなければ、新しいものは入ってこない。逆を言えば、何かを手放せば、新しいものが入ってくるということ。これは真理だと思います。

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