勝者の科学
勝者の科学
マシュー・サイド
第1章 チャンピオンのつくり方
・練習が重要である理由の一つは、練習によって脳の神経構造が変わること。(中略)その仕事に従事する年数に比例して海馬の後部は大きく。
・遺伝子ドーピングについてどう考えるか。(中略)倫理的論議は人類の将来の道筋を決めるもの。スポーツはその最前線に。
・(ツール・ド・フランスのチームスカイの4人は)ずっと一緒にやってきたから思考も似てきた。強みだが、自分の視点を疑う人がいないので、長い目で見たら弱点にもなりうる。
第2章 メンタルのゲーム
・闘争・逃走・凍結挙動反応は早さが勝負のため、理性のコントロールを経ないで行われる。
・潜在意識の力は、 脳の基本構造を見れば大部分がわかる。意識的な思考は1秒間に40ビットの情報を処理するのに対し、潜在意識は1,100万ビット。
・最高のパフォーマンスをしているとき、意識的な心は静かで落ち着いているが、何年もの練習によりつくられてきた潜在意識の能力がフルに発揮されている。
・信じたときにしか奇跡は起こらない。自分に非現実的なほど高い期待を抱いている人の方が、早く正確により効率的にやり遂げられる。自己信頼がパフォーマンスを強化。
・スポーツ心理学が発明されたのは、親交を持たないスポーツマンが宗教の精神的な力の一部を得られるようにするため。「プラシーボ効果」。
・熱力学の法則は産業革命に触発されて成立したのであって、法則が先にあったわけではない。
○あるものの謎を、解き明かしていくのが研究。
第3章 美について
・スティーブ・ジョブズがテニス選手を設計したら、フェデラーのように。
・試合は一つの物語の最終章。(中略)試合は競争だが、人間にとって本質的な物語の成就。スポーツの醍醐味。
・結果として、外的な報酬の追及を動機としなかったものほど、外的な報酬を得ることに。
第4章 政治のゲーム
・現存しているどの時代の文書においても。スポーツの競技についての記述がないケースはほとんどない。スポーツをしたいという人間の願望は、宗教の教令によっても検閲できない。
・チームのマネジメントに関わる職を選考する際、マイノリティの候補者を最低一人は含まなければならない「ルーニー・ルール」の導入は(潜在的なバイアスがある中で)問題解決のための一つの選択肢に。
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