確率思考の戦略論
確率思考の戦略論
森岡毅 今西聖貴
第1章 市場構造の本質
・資本主義とは「人間の欲望」をドライバーにして形づくられている社会のことではないかと。(中略)社会を構成しているのは結局のところ「人間」であり、国は違っても人間の本質である「欲の発露」は非常に似ているからです。文化や経済の発展の段階によって若干の違いはあれども、大きく見ると人間の本質は似通っているのです。
第2章 戦略の本質とは何か?
・既存顧客の深掘りばかりが芸ではなく、むしろ市場全体から新規顧客を獲得する方法を常に意識しておく必要があります。
〇近き者説(よろこ)び、遠き者来(きた)る、を大事にしてこそ。
第3章 戦略はどうつくるのか?
・企業がその儲けを投資に回す限り、消費者と企業はプレミアム・プライシングの果実を共有しているのです。
〇価値以上のものを提供する気概が必要です。
第4章 数字に熱を込めろ!
・悩みに悩んで何かを選ぶことよりも、何も選ばないことを選ぶ人の方が圧倒的大多数なのです。
〇だからこそ、選んだ人に勝機が!
・決めたり矢面に立つ当事者になるよりも、斜に構えて文句を言ったり評論する方が間違いなく楽です。だから大多数はリーダーにならないし、なれないのです。
第5章 市場調査の本質と役割ープレファレンスを知る
・消費者のブランドを選ぶ決断は感情に基づきます。普通の多くの人間は、非常に情緒的な生き物なのです。
・基本的に人間の判断は感情的なもの、または感情に大きく影響されるのです。それは現在の脳科学の知識とも辻褄があい、我々の日ごろの体験とも合致します。
第8章 マーケティングを機能させる組織
・マーケティング組織は、社内における「消費者の代理人」なのです。
〇顧客が答えを持っている。
・組織においても個人においても、「学習できない」のであれば遠からず破綻するのは確定しています。
・部下に対して失望し、イライラで接したり、不必要なプレッシャーをかけたりしても、彼らのパフォーマンスは下がることはあっても上がることはないのです。
終章 2015年10月にUSJがTDLを超えた数学的根拠
・「世界はみんな腹黒い」と覚悟しておくべきです。
・日本人にも、日本の企業にも、「もっと合理的に準備してから、精神的に戦う」ノウハウが必要なのです。
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