メディア・メーカーズ
メディア・メーカーズ
田端信太郎
第3章 「メディア」とは何か?
・メディアは必ず受け手を必要とし、コミュニケーションにおいては「受けてこそが王様」。
第4章 そこにメディアが存在する意味 - 影響力の本質
・従軍記者がいることでその物語が記憶され、新聞記事になり、ひいては歴史に残ると確信を持てれば、極限の状況においても兵士や指揮官として恥ずかしくない行動をとるのでは。「名誉」をきちんと伝えてくれるメディアがあるという安心感が強い軍隊の基礎に。
・メディアという観察者なしに世界は誕生せず、メディアという共犯者なしには、世界は成長していかない。だからこそメディアという存在は特殊な立ち位置にあり、それ相応のモラル・責任が求められる。
・誤報スレスレの飛ばし記事でも、タイミングの妙と記者自身も予測していなかった関係者の相互作用の中で、結果的に誤報にならずに「世紀の大スクープ」になってしまうこともあり得る。「予言が自己実現する」。「予言の実現能力の高さ」と「メディアの信頼性・ブランド力・影響力」はコインの裏表の関係。
第6章 「コンテンツ」の軸でメディアを読み解く
・ストック性の高いコンテンツは人類の文化遺産的な「時代を超えて読むべき」とされているものだが、「いつ読んでもいい・いつでも読むべき」は往々にして「今すぐ読む必要も理由もない」になりやすく「いつまでたっても読まれない」になりがちだからこそ、フロー性を付与して読むキッカケに。
第7章 メディアとテクノロジー
・「技術はコンテンツに対して常に中立である」という前提はメディア論の観点では誤り。「内容(メッセージ)ではなく、媒体・手段(メディア)そのものが人間の経験形式を規定する」。メディアが変われば、メディア上に流布するメッセージ内容やコンテンツも変わらざるを得ない。
・グーグルが文章の文体や構成そのものまでも変えている。デジタル化(ノンリニア化)によって、メディア消費は即物的で刹那的で断片的なものへと変化。
○時代に合わせて行かないと老害なってしまう恐れも。
第9章 拡大する、個人型メディアの影響力とこれから
・大多数の一般人にとっては「おカネを払う」ことが、自分が支持したいコンテンツの「作り手」に対して自分の存在や気持ちを知らせるほとんど唯一の「返信・返報」の手段であり、その中でコミュニケーションが成り立ったというような「幻想」を獲得することが「情報は無料化する」ネット上においての動機。
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