数字オンチの諸君!

数字オンチの諸君!

ジョン・アレン・パウロス

 

1 数字オンチの実例

・アルキメデスの発言、「十分に長い棒と支点、そして立つ場所さえあれば、私一人で地球を持ち上げることができる」。数字オンチの人は小さな量の積み重ねがどんな結果を生むか想像できない。

 

2 確立と偶然の一致

・40の数の中から6つの数字を選ぶどの組み合わせも確率は同じだが、大半の人が宝くじの番号として「1,2,3,4,5,6」より「2,13,17,20,29,36」を好むのはなぜか。

・コインは平均とは無関係。表が519回、裏が481回出たとしても、回数の差は埋まるとは限らない。回数が増えれば2分の1に近づくという事実にもかかわらず。

○あくまでも膨大な数の上での確立なのだと。

・評論家が、その日あるいは一週間の市場の動きは、主にでたらめな変動によるものである、と述べることはまずない。

○後出しの言い訳はいくらでもできると。

 

3 エセ科学

・当たった「予言」を覚えていて、偶然の一致を過大評価し、それ以外のことを無視することが多い。

 

4 なぜ数字オンチになるのか

・数学の才能に恵まれた人は限られているのに、その多くがコンピュータ産業や投資銀行の分野で働いている。数学教育の現状をさらに悪化させないためには優れた教師にかなりのボーナスを出すしかない。

○1990年の本。教師って、恵まれていないのは昔からなのでしょう。

・教育のある人で、シェイクスピア、ダンテ、ゲーテを知らない人がまずいないが、大半が数学の分野で匹敵するガウス、オイラー、ラプラスについて知らないとを公然と白状する。

○数学、大人になって初めて面白そうだと思ったときには後の祭りだった、という人も多そう(私もです)。

・珍しいことはニュースになりやすく、実際はまれなことがしょっちゅう起きているように見えることを忘れてはならない。(中略)喫煙の死亡率が満席のジャンボ機三機が毎日墜落するのと同じくらいの数に。

・安全指数が6よりも大きい活動あるいは病気は、かなり安全であると考えて良い。年間に死亡する数が100万人に一人以下。4以下のものについては、1万人に一人以上なので用心が必要。

・マスコミは派手な報道をしたがる傾向があり、それが極端な政策やエセ科学の原因に。主流から外れた政治家や科学者のほうが、主流にいる人より面白いのが普通。

○皮肉が効いていますね。

 

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