【一般社団法人neruco】酒井広美さん
板橋区の起業家インタビュー、第33回目は「一般社団法人neruco」の代表理事の坂井広美さんにお話を伺いました。
酒井さんとは、いたばし対話プラス『いたばし未来対話:「NOと言える子どもを育てる」』でお会いしたことが縁で今回のインタビューとなりました。
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-nerucoを立ち上げた経緯を教えてください。
酒井さん:結婚前に住んでいた武蔵野市にあった地域交流の場所がとても良い場所で。そこはほどよい関係性で存在しており、お互いに助け合いながらの地域交流が心地良かったんです。
酒井さん:その時の経験から、自身でも地域交流の場としてのコミュニティを、漠然としながらも立ち上げたいな、と思っていたのかもしれません。
-コミュニティを立ち上げるにあたって、今までの経験が生きてきたんですね。
酒井さん:出産前のIT部署でのPCスキルももちろん役に立つのですが、コミュニティを立ち上げるには、企画力が必要だと思いました。イベントを立ち上げる力。いつか「地域の仕事」をやりたいなという思いから、企画力向上も見据えて研修ベンダーに就職しました。その当時の同僚が、独立して新たにセミナー運営の会社を起業したのですが、現在はそちらと業務委託としてお付き合いさせていただいています。とても優しい方。私の目標とする一人です。
-業務委託はどのようなことをされているのですか。
酒井さん:集客以外の「企画・設計・運営」に従事しています。楽しい仕事です。
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-現在は高島平を拠点としてnerucoを運営しているんですね。
酒井さん:出産を機に子育てに専念することもあり、夫の地元の高島平に引っ越してきたのですが、そこにあったコミュニティで出会ったIさんにはとても影響を受けました。Iさんは、食を通じたコミュニティ作りが上手な人でした。そこでの経験も、今のnerucoに生きていると思います。
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-板橋区の「すくすくカード」を申請するにあたり、法人化されたんですね。
酒井さん:すくすくカードは当時板橋区議だったNさんに紹介していただき、すくすくカード取得を踏まえ、子育てに対して共感する仲間と共に法人化しました。赤ちゃんがいるママたちに対して、先輩ママとしてnerucoがあります。ママコミュニティの核として活動しています。
酒井さん:現在のnerucoの事業の柱は、「赤ちゃん食堂」と「おゆずり会です。立ち上げ当時は試行錯誤もあったのですが、コーチングをお願いしているHさんから、「ママたちが何を求めているのか。酒井さんが、ではなく」と言われてハッとしたことを覚えています。
-コロナ禍には参加者がとても少なかったそうですね。
酒井さん:はい。そのため、訪問支援を行う「産後ドゥーラ(産前産後の母親に寄り添い、支える人)」という資格を取得しました。とてもやりがいを感じています。
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-教育・育成についての考えを教えてください。
酒井さん:育成・教育は、まずは本人がやりたいかどうかが大事です。その人(学び手)が幸せになることが目的じゃないと。その人のために仕事がある。仕事に人が合わせるのではなく。手段と目的を逆転してほしくないと思っています。
酒井さん:子ども食堂のメニューを家政大学の学生さんが考案してくれているのですが、運営をお手伝いしてくれるボランティアの方で、そのレシピをわかりやすくかみ砕いてくれる方がいます。作りやすくなるので、とてもありがたいですね。本当に感謝しています。ですが、そのことを依頼することはしません。
-あくまでも、自身がやりたいかどうか、ということを考えることが「育成・教育」につながっていくんですね。
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-酒井さんが思う自律型人材とはどんな人でしょうか。
酒井さん:自分のことをよく分かっている人。その「自身をよく分かっている人」は、動いたことで作られます。好きなことを突き詰められる人。自分が好きなことが長所だと分かっている人です。余談ですが、息子はゲーム好き。それを強みとして分かっているのは良いことだと思っています。
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対話型OJTを献本させていただきました。
インタビュアーの林(ラーンフォレスト合同会社 代表社員)は、上記の「対話型OJT」をもとにした、新人の適応を促す「上手な仕事の教え方」を研修にてお伝えしています。
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-最後に、これから起業を目指す若者にメッセージをお願いします。
酒井さん:思い立った時に、何も調べずに法人化して大変でした。起業したいと思ったときは気軽に相談してください。相談に乗りますよ。
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一番大事なのは自身の周囲の人。その人たちを大事にした先にお客さまがいます」と酒井さん。その思いは、論語の「近き者説(ヨロコ)び、遠き者来(キタ)る」につながることだと共感させていただきました。
酒井さん、どうもありがとうございました!
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