夕学五十講「幸せは社会の仕組みで作る:マーケットデザインの科学と実践」に参加してきました。

先日、夕学五十講、「幸せは社会の仕組みで作る:マーケットデザインの科学と実践」に参加してきました。講師は、東京大学大学院経済学研究科 教授の小島武仁さんです。

差し障りのない範囲で、私の理解の範囲で備忘録として書き記しておきます。

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近年、マーケットデザインという分野が経済学で大発展を遂げています。伝統的な経済学が市場制度を「与えられたもの」として分析することに主眼をおいてきたのに対し、マーケットデザインは、市場制度を「設計できるもの」と考えて、分析だけで満足せずにマーケット(市場)の望ましい制度設計を考えます。そのための基礎理論が「マッチング理論」です。この講義ではこのマッチング理論とマーケットデザインの理論と実践の紹介をします。

※紹介ページより引用

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・マーケティング理論。世の問題の多くはマッチング問題。就活、入試、結婚、保活など。

・マッチングを考える。適材適所。

・マーケットデザイン。過去2回、ノーベル経済学賞。「オークション」「マッチング」。社会科学、制度設計。

・マッチング制度の運営者がやること。「希望を聞く」。「ナップザック問題」。どうやって詰めるか。詰めるものは「人」。配属など。

・アルゴリズム設計。明確にする。上手に作るのは難しい。公平性、効率性。

・G.S.(ゲール・シャプリー)アルゴリズム。「受け入れ保留方式」。ミスマッチが一切存在しない。数学的に証明。安定マッチング。就活において抜け駆けや青田買いがない。不公平感や不満がない。

○何回でも抽選できる?同条件で?

・上手くいかないケースがあった場合、アルゴリズムの改善。

・アメリカの「学校選択制(Got School Choice)」に採用。貧困化の固定を防ぐために。

・実装プロジェクト。研修医、新卒の配属。離職率改善に効果?

・待機児童問題。認可保育園の順位付け・点数付け。自治体は紙ベースが基本。ある自治体で起業提供のアルゴリズムを少しづつ導入。

・コロナワクチン配布のマッチング。

・フードバンクの食品ロス。マッチングプラットフォームの提案。

・哲学的なこと。資本主義の危機?社会主義で解決?

・マーケティングデザインの考え方は「良いとこ取り」。社会主義的でも自由放任ではなく、アルゴリズム配置。資本主義的でもインセンティブは考慮しながらも個人の希望を汲み取る。

・普通のマーケティングが上手く働かない問題に仕組みを導入。公平と効率を両立。

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質疑応答。

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Q.・・・?

A.点数の重み付けは難しい。現在はランキングのみで判断。

Q.災害では?

A.直後は難しいが、少し落ち着いてから物資の配給など。避難の策定などを自治体と行えれば。

Q.アルゴリズムの改善は?

A.インフォームは学習も可能。優先権の調整を設定したり。政策の社会的コストを払っていいのか、情報を与えることができ、そこで合意できるか。

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アファーマティブアクション(affirmative action:積極的格差是正措置)に。

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小島先生ありがとうございました!

 

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