「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?
「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?
今井むつみ
第1章 「話せばわかる」はもしかしたら幻想かもしれない
・スキーマ(枠組み)の存在は外国語を例にとるとわかりやすい。それぞれの言語の単語がカバーする意味の範囲の違いは、特にスキーマの差が表れやすく、学習を困難にする要素。
・学校の先生は「皆さん、覚えていますね」という前提で授業を始めるが、先生に「人は忘れる」という認識が薄いために、躓いてしまう子供がボロボロ出てくる。「人は忘れる」という前提が問題。
・「記憶とは大きなボウルになみなみ入った水に垂らした1滴のミルクのようなもの」。
第2章 「話してもわからない」「言っても伝わらない」とき、いったい何が起きているのか?
・記憶は理解に支えられている。
〇英語を学んでいるうえでまさにここに苦しんでいます。数稽古なのでしょう。
・仕事でも研究でも何でも「専門性を追求する」というのは、ある部分をどこまでも深堀することであり、視点を偏らせることでもあり得る。
・偏見や先入観、歪んだデータ、一方的な思い込みや誤謬を生み出す認知の傾向を「認知バイアス」という。
・神聖な価値観とは「どのように行動するべきかの価値観」であり、「物事を過度に単純化するためのツール」。証拠を吟味するなどの思考はほとんど全くと言っていいほどしていない。
・ある二つの事柄の間に相関があったときに簡単に2つの間に因果関係があると決めつけず、疑似相関ではないかと疑ってみることが大切。
〇確かにきれいな因果関係は少ないですね。そんなに単純ではないと。
第3章 言えば→伝わる」「言われれば→理解できる」を実現するには
・システム1思考による意思決定は「おおむね正しい」が裏を返せば「時に間違っていることがある」。この間違いをシステム2思考によってチェックすることが「メタ認知を働かせる」ということ。
・ホウレンソウを求めるのならば、「何故ホウレンソウが必要なのか」をきちんと説明することが「相手の立場」に立ったコミュニケーション。
・ゼネコン勤務の会社員のFさん、普段の仕事はジャケットが基本だが、取引先を訪問する際にはなるべく相手の服装に合わせている。「お客さまと同じような服装をするだけで、人間同士の付き合いができるようになる気がするんです」。
〇衣装って非言語コミュニケーションの一つであり、雄弁に物語るもの。独立初期は絶対にネクタイを外さずシャツのボタンも緩めませんでした。馬子にも衣裳、形が中身を作ることを助けてくれます。
・意図を読むためには、日常的に行っている推論を「人」に向ける必要。
第4章 「伝わらない」「わかり合えない」を越えるコミュニケーションの取り方
・「失敗・分析・修正」をセットでできる人だけが「失敗は貴重な機会だ」と言うことができる。
・「人間は前提として、わかり合えないものである」という理解を、人間関係においてはより年長者、より立場が上にある人にこそ必要な気付き。
終章 コミュニケーションを通してビジネスの熟達者になるために
・ビジネスにおけるファンダメンタル(基礎)はコミュニケーション。
・「達人の直観」を育てるのに必要なのは、長期間に及ぶ「真剣で工夫を凝らした訓練(deliberate practice)」。人のデフォルトの思考はシステム1、直観的思考だが、訓練しなければ精度が低く、どちらかといえば「いいかげん」なもの。
〇「良い加減」に出れば御の字ですが、やはり学び続けることでしょうね。
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