顔は口ほどに嘘をつく

顔は口ほどに嘘をつく

ポール・エクマン

序文 

・私の指導者であるシルバン・トムキンスは晩年、「感情はわたしたちの人生を動機付けるものである」と語った。わたしたちは肯定的な感情の体験を最大限増やし、否定的な感情の体験を最大限食い止めるよう人生を組み立てる。

2章 人はどんなとき感情的になるか

なぜ不適切な感情表現をしてしまうのか

・感情の引き金には、ある文化でしか通用しないものだけではなく、ある個人にしか通用しない物もある。望みもしない感情の引き金はどのようにしてわたしたちのなかに形成されるのだろう。

顔面の筋肉の動きから表情を解読する

・わたしは特定の表情を作ったとき、強い感情に満たされることを発見した。(中略)万人にとって普遍的であることが確認された表情だけだった。

・エドガー・アラン・ポーは「盗まれた手紙」のなかでこんなふうに書いている。

~誰かがいかに賢いか、いかに愚かか、いかに善良か、いかに意地悪か、あるいはその瞬間、何を考えているかを見出したいと思ったら、わたしは相手の表情にできるだけ近い表情を自分で作り、心にどんな考えや気持ちが浮かんでくるかを待つ~

◯観察力が優れているのが作家なのでしょう。

3章 どうすれば感情的にならなくてすむか?

感情を制御する

・実験室で生まれ、猫にあったことがないネズミでも、初めて猫に会うと、恐怖を示すということが発見されているのだ。

第4章 感情的になるとどんなことが起こるか?

他人の感情をどう解釈するべきか

・ほとんどの感情は、わたしたちがどう感じているかを他人に伝える明瞭な信号を持っている。それに対して、思考は完全に内密である。

・感情が湧いてきたときに、顔にその兆候が現れるのは、進化の遺産の一部である。多分、種としての進化の途上で、わざわざ言葉で告げなくても、感情を他人が知ることができたほうが、有益だったのだろう。

◯というよりも、言葉がない時代からの非言語コミュニケーションではないでしょうか。

正直シグナル~非言語コミュニケーションの科学~

正直シグナル-非言語コミュニケーションの科学 アレックス(サンディ)・ペントランド 【プロローグ 神の視座】 <本書について> ・人間の行動のタイプには、生物学的…

声という感情の信号

・しばしば俳優は、自分の過去の人生で起こった出来事を思い出して感情そのものを生み出すことにより、もっともらしい声の表現を作り出す。一方、偽りの顔の表情を作るのははるかに簡単である。そのような表現が、表現をつきとめる訓練をしたことのないほとんどの人をたぶらかすことを、私の研究が示している。(中略)顔は声よりもはるかに偽りのメッセージを伝えやすいが、決して完全に打ち消すことはできない。

◯非言語は顔から、体から漏れ出します。

自分の感情に注意深くなる

・言動を制御する力を維持させ、後に後悔するような仕方でふるまうのを防ぐことができるのは注意深さなのである。

6章 怒り

怒りの連鎖

・愛するひとにもっとも大きな怒りを感じることがあるというのは、奇妙に聞こえるかもしれないが、実は愛する人ほどもっともわたしたちを傷つけ、失望させやすいのだ。

◯愛する人の前でこそ、怒りをコントロールすることが必要です。

怒りの感情の強さ

・わたしたちが怒りを抑え、激怒しないようにするのは、怒りの対象である人物との関係を維持しなければならないと思うからだ。(中略)もし怒りを抑えることができなければ、その人との今後の関係が取りかえしのつかないダメージをこうむるとわたしたちは信じる。

怒りの表情を読み取ったときの対処法

・表情は感情が起こっていることを告げるだけで、感情を生み出しているものについては何も教えてくれないということだ。

・本人が言葉に出して言わない感情表現をしているのを見たときには、かならずあなたはある意味で本人が認めていない情報を受け取っていることになる、それは本人が責任を取っていない情報である。

◯怒っているのかも、と察知してあげることも、大人の対応です。

8章 嫌悪と軽蔑

嫌悪と軽蔑

・ゴットマンとその同僚は結婚した夫婦のやりとりを研究し、驚くべき発見をした。(中略)夫が軽蔑を示した妻は、*感情的になった*自分たちの問題が解決できないと信じた*夫婦の問題が深刻であると思った*その後四年にわたって、ひんぱんに病気になった。

◯怒りよりも、重大な問題なんですね。確かに、怒りは、愛情の裏返しな部分も少しはありますが、軽蔑は・・・

9章 楽しい感情

幸福とは

・人生を楽しんでいる人や忍耐強い人、華々しい業績を上げている人の中には楽観主義が見出されるのだ。驚くべきことに、楽観的な人ほど健康で、実際に長生きもすることを数多くの研究が示している!

笑いと顔の筋肉

・百年以上も前、偉大なフランスの神経学者、デュシェンヌ・デ・ブーローニュは本当に楽しんでいる笑いと楽しんでいない笑いがどう違うかを発見した。

・十ヶ月の赤ん坊は知らない人が近づいてくると笑うが、目の周りの筋肉は動かない。ところが、母親が近づいてきたときには、目の周りの筋肉も反応するのだ。

◯目が笑っていない、というのは、誰もが経験的に知っていることでしょう。

相手が楽しそうな表情を浮かべたら

・相手がデュシェンヌ・スマイルをしているのか、それともつくり笑いを浮かべているのかさえ、ほとんどの場合、問題にならない。(中略)重要なのは、あなたが楽しそうなふりをする努力をしたということである。

◯誠実さは伝わりますね。

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