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人を動かす、新たな3原則

ダニエル・ピンク

 

第2章 アントレプレナーシップ、弾力性、教育・医療

 

アントレプレナーシップ

・多くの人がセールスに携わるようになった三つの理由のうち、一つめの理由(中略)。小規模起業家の出現だ。

・「誠実な会社で誠実な商品を作りたいんだ」。それには、「通常の売り込み」と「売らない売り込み」が同じくらい必要になる。これが、小規模起業家の生活だ。一つだけではなく、何もかも自分でやらなくてはならない。

 

弾力性

・「我が社では、顧客に接する者は誰でも、事実上セールスパーソンであるという理念を掲げています」(後略)。

・フラットな組織と無秩序な経済状況の世界、それが現在のわれわれの世界だ。そこでは、固定化したスキルは非難され、弾力性のあるスキルが重んじられる。

・スキルの弾力性がさらに一般化するにつれ、どんな分野にも必ず含まれることになるのは、他人を動かすというスキルだ。

◯自分でできることは広げつつも、他者の力を借りる。これができるかどうかが成功するかどうかの分かれ道なのかも。

 

教育と医療

・「自分をセールスパーソンだなんて考えたこともなかったけれど、誰もがそうなのだとようやく気がついたわ」。(中略)「わたしが教える科学の授業は何よりも面白いんだということを、生徒に売り込んでいるというわけ」。

◯先生が売り込む。悪くないですね。そこに愛情さえあれば。

 

第3章 ”買い主は気をつけよ”から”売り主は気をつけよ”へ

 

欠陥車とその他の辛辣な話題

・経済学の分析は、取引の当事者には十分な情報が与えられ、自己の利益を追求して合理的な判断をするという想定が前提となっていた。急成長分野である行動経済学は、この後半に疑問を呈した。

・買い手が売り手と同じだけの情報を入手し、言い返せる手段も擁しているのなら、買い手はもはや事前に通告されるべき唯一の人物ではない。(中略)”売り主は気をつけよ”である。

◯消費者契約法ではカバーしきれなかった問題を、特定商取引法で抑えているのが今の日本。それに輪をかけるのがSNSということですね。

 

第4章 同調

・AーAllways,BーBee,CーClosing。必ずまとめろ契約を。

・Aー同調(Attunement),Bー浮揚力(Buoyancy),Cー明確性(Clarity)・・・社会科学の膨大な調査から浮かび上がったこの三つの特質は、二一世紀の環境で効果的に人を動かすために必要とされる新たな条件だ。

 

力と共感とカメレオン

・視点取得は、今の時代に人を動かすうえで不可欠な第一の特質の中心となる。同調とは、自分の行為と見解を、ほかの人とも自分自身が置かれた状況とも、調和を図る能力である。ラジオのダイヤル調節のようなものだ。

 

1 力を減らすことにより力を増やす

・低い地位にいる者のほうが視点取得に熱心だという結果が得られた。リソースが少ない立場にいるときのほうが、「自分を取り巻く状況に同調しようとする」(後略)。

 

2 心と同じくらい頭を使う

・社会科学者は、視点取得と共感を二卵性双生児とみなすことが多いー非常に近いが、完全に同じではないからだ。視点取得は認知的能力で、主に思考に関するものだ。共感は感情的な反応で、主に感情に関するものだ。両者ともきわめて重要である。

・「相手の視点に立つことによって、多くの共同利益とともに有益な個人的成果が生み出された。・・・視点取得の立場を取る者が、自身の物質的利益を犠牲にすることなく、最高レベルの経済的効率性を獲得した」(後略)。

・「相手の頭に中に入り込むほうが、自分自身の心のなかに相手を入れるよりも、利益をもたらす」のだ。

・ウェイターやウェイトレスの世界では、この種の同調は「目が利く」とか「テーブルを読む」などと呼ばれる。給仕係はこれにより、客の集団力学を素早く解釈して、状況にしたがって自分のスタイルを調整できる。私はこの能力を、他人を動かすことが必要な世界における「社会的地図制作法」と呼んでいる。つまり状況判断能力であり、人々の相関図を頭の中に描く能力である。

◯人を視る力は役者に必要なもの。接客のアルバイトをする役者が多いのは、必然なのかも。

 

3 戦略的に模倣する

・人類は生まれながらの物真似屋である。自分でも気づかないうちに、他人と同じことをする。

・人間の脳は、血縁者、つまり信頼できる人たちに囲まれていた時代に進化した。(中略)誰が信用できるのか見極める手がかりを求めた。「その手がかりの一つが、自分たちがその人たちと協調関係にあるかどうかを無意識のうちに認識しすることであり、協調する方法とは、相手の行動様式に自分を合わせることだった」。

・視点取得と共感が二卵性双生児であるように、模倣にも接触といういとこがいる。

◯握手や肩に触れたりと言う軽い接触は親しみの証としてとらえられます。

・同調の秘訣は、戦略的かつ人間味があることーつまり、人間味をもたせることによって戦略的になることだ。

 

両向的な人の利点

・外向性は「統計的に見て・・・販売”実績”との間に特筆すべき関係は認められない」し、「外向性は販売”量”とは何の関係もない」と複数の研究者が突き止めた。

・販売職に関する二件の研究では、成績トップの者は平均以下の者と比べて社交性が低いこと、およびもっとも社交的なセールスパーソンは、往々にして最低の成績しか上げられないことがわかった。

◯これは、なるほどと思います。押しが強すぎると敬遠される。

 

第5章 浮揚力

 

人を動かそうとする前に 疑問文形式のセルフトーク

・自問形式でのセルフトーク課題に取り組んだ人は、従来用いられてきた自らを奮い立たせる断定的セルフトークを唱えた人よりも、好成績を上げた。(中略)一つには、疑問文という形式が、答えを引きだす役目を果たしているからだ(後略)。

・あなたにもできるだろうか?それは、自分自身に問いかけてみる必要がある。

 

人を動かそうとしているときに ポジティビティ比

・ポジティブな感情がネガティブな感情を上回り三対一に達するーすなわち、感謝の念、好奇心、満足感などの感情を三度味わうのに対して、怒り、罪悪感、困惑などを一度しか抱かないということーと、一般的に人生を謳歌できるようになる。

・多少のネガティビティは、必要不可欠である。(中略)ネガティブな感情は、自分の行動に対するフィードバックや、機能することと機能しないことに関する情報、向上する技術を教えてくれるのだ。

 

第6章 明確性

 

可能性のフレーム

・研究者らによれば、達成よりも可能性のほうが、不確実な分だけ興味を引きやすいという。(中略)今度自分を売り込むときは、過去の業績だけに固執してはいけない。今後達成するかもしれない見込みも強調すべきだろう。

 

出口ランプを見つける

・どのように考えるべきか明確に示しても、どのように行動すべきか明確に示さなければ、人の心も行動も動かせない。

◯やり方の提示。面倒なことを先回りしてお膳立てをしないと、人は動いてくれません。

 

第7章 ピッチ

 

ハリウッドから得られる教訓

・ピッチの目的は必ずしも、自分のアイデアをすぐに採用してもらうところまで人を動かすことではない。目的は、説得力あるアイデアを提示して対話を生み出し、相手を参加者として巻き込んで、最終的に双方の興味に訴える成果に到達させることなのである。

 

2 質問型ピッチ

・質問型のセルフトークのように、質問は驚くようなパンチ力を発揮することが多い。もっと活用すべきだと社会科学でも提案されているにもかかわらず、他人を動かそうとするとき、質問はあまり用いられていない。

・質問を投げかけられた場合、聞き手は反応せざるをえない。

・質問形式のピッチは、同意する(あるいはしない)”自分自身”の理由を、聞き手が思いつくように促す。何かを信じる自分自身の理由を思い起こしたとき、人はその信念を強く支持し、それに従って行動する傾向が強まるものだ。

 

第8章 即興

・セールスと演劇は共通点が多い。共に勇気が必要だ。

◯まさに!

 

1オファーを聞く

・即興劇に「反論を克服する」余地はない。(中略)「即興(インプロ)の基本は、オファーを聞くことです(後略)。

・「上手な即興劇役者は、テレパシーを使っているかのようだ、何もかも事前に決まっているように見える。これは、与えられたオファーをすべて受け入れているからだ」。

 

2「はい、それで」と言う

・「はい、それで」には特別な力があるのだ。これと似て非なる「はい、でも」と対比すると、その点が一層明らかになる。

・「『はい、それで』は、単なる技法ではありません」とサリットは言う。「一つの生き方なのです」

◯受け入れることがWin-Winにつながりますね。

 

3パートナーを引き立たせる

・対話はレスリングの試合というより、むしろダンスの様相を帯びる。それこそが、即興が考案される何年も前に、フラー・ブラシ社の創設者アルフレッド・フラーが直観で理解していたことだった。「決して議論してはいけない」と書き残している。「議論に勝てば、売り込みは失敗する」

・即興がそうなら、通常のセールスと売らない売り込みの世界も同じだ、オファーが聞こえるように耳を訓練し、「はい、それで」方式で他人に応じ、相手をいつも引き立たせるように努めるならば、さまざまな可能性が生まれるはずだ。

 

第9章 奉仕

 

目的をもたせる

・もっとも成果を上げるリーダーとは、勇ましくて主導力を発揮するタイプではなく、物静かで謙虚なタイプであり、彼らの目的は、名目上自分よりも低い立場にいる人たちに奉仕することであると主張したのだ。グリーンリーフはこの概念を「サーバント・リーダーシップ」と名づけ、二語の順序がこの概念の鍵を握ると説明した。

・人を動かす者は、他人を巧妙に操るのではなく、サーバントであるという発想が端緒になる。まず人に奉仕して、それから売る。

 

自分のお祖母さんと接するように全ての人と接する

 

二つの問いをいつも投げかけて答えること

・1.自分の売り込むものを相手が受け入れると承諾した場合、その人の人生は向上するだろうか?

・2.このやり取りを終えたとき、世界は当初よりよいところになるだろうか?

◯肝に銘じます!

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