Pocket

異質な力を引きだす対立のススメ

日本能率協会マネジメントセンター編

はじめに

「我慢強い日本人」は嘘だった?

・対立を避けることで「丸く収めてきた」日本人より、時にぶつかり合いながら対立を乗り越えてきた欧米の人々のほうが、本当の我慢強さを持っているのかもしれない。

第一章 対立の存在

1.「対立なんてない」という思い込み

・日本人は対立と向き合うことが苦手だと書いたが、向き合うこと以前に”対立していることを、対立だと認めることすら苦手”なのかもしれない。

2.隠れた対立Ⅰ:沈黙の対立

・「意見が出ない」=「対立していない」ではないのだ。(中略)「意見すら言えない対立の場」であることを心にとめておきたい。

5.隠れた対立Ⅳ:「消極的な賛成」という対立

・日本語には、「それでいいです」という不思議な言い回しもある。(中略)これが口癖になっている人は、かなりストレスフルな毎日を送っていることになるだろう。

第2章 対立の真実

2.対立をコミュニケーションに変える

・「対立」を「お互いの本音を分かり合う良い機会」として利用しているのかもしれない。

3.信頼関係があっても対立は起きる

・「人は感情の動物である」と言われる。(中略)対立によってマイナス方向に作用した場合には、それまでの関係性をすべて消し去るほどのパワーを持っている。

4.見えない相手とも対立は起きる

・インターネットの普及が、(中略)人間関係を生じさせることなく、(中略)「声を上げる」ハードルが、一気に下がったのである。

6.我慢は美徳ではない

・長年にわたって、小さなストレスを一つずつ心にしまって、我慢し続けてきた結果が熟年離婚という事態なのだろう。

7.「そんなつもりじゃなかった」という対立もある。

・立場が上になるにつれ、人はどうしても感性が鈍くなる。

・これから社会の高い立場で活躍する人たちには、自分が知らない間に加害者になっていないか、ということに敏感になってほしい。

◯実るほど頭を垂れる稲穂かな、という謙虚さを持ち続けられる人が本当の偉い人なんでしょう。

8.女性活躍・グローバル化は対立の巣窟

・女性管理者と、若手の海外駐在員。この難しい立場にあっても大いに活躍している人たちがいる。そして、両者が取った行動には共通点があった。(中略)「相手が何を考えているかを徹底的に知ること」、そして「自分が何をしたいのかを、丁寧に、何度でも説明すること」だった。

第3章 対立の正体

1.「対立の研究」の歴史

・ビジネス用語辞典などで「対立「」を引いてみると「conflict」という言葉になる。

・多様な民族、文化の盛衰が繰り広げられてきた欧米社会では、「対立は必ず発生するもの」であり、古くからコンフリクリクト研究が発展してきた。

・「日本人同士では対立は発生しにくい」のではなく、「日本人同士では対立が回避されやすい」というのが真実なのかもしれない。

・ビジネスが成功するかどうかを判断する際には、そこに「誰かの苦しみを解消する」か「誰かの快楽を増やす」、どちらかの視点があるかを考えよと言われる。

2.ハイコンテクスト国家・日本

・コンテクストとは「物事の背景や前後関係」の意味があり、ここでは「両者の共通認識」と言った意味で用いられている。

◯空気を読む文化は、共通認識が多いから。多民族国家では難しいのでしょうね。

3.対立には「よい対立」と「悪い対立」がある

・一つは「良い対立」とされるタスク・コンフリクト。そしてもう一つが、「悪い対立」とされるリレーションシップ・コンフリクトである。

4.コンフリクトをこじらせがちな日本人

・「タスク・コンフリクト」が、しばしば「リレーションシップ・コンフリクト」へと変質してしまうからだ。

・もともとはタスク・コンフリクトだったものが、感情のもつれによるリレーションシップ・コンフリクトに変質してしまうのだ。

第4章 三つの対立

1.対立を生み出す三つの要素

◯条件の対立・.認知の対立・感情の対立。

・一般的に、顕在化した大きな対立は、条件や認知の対立から始まって、感情の対立に発展することが多い。

2.対立を解消する五つの手法

・二重関心モデル。

DSC_1167

4.対立の解決プロセス

 

・このプロセスを実行する際のコツは、「相手をよく観察すること」と「一度に解決しようとしないこと」。

DSC_1168

第5章 条件の対立

1.条件の対立の「解決の枠組み」

・運命共同体とも言える家族間でも毎日のように対立は起こっている。ましてや大人になり、利害が一致しない相手とならば、なおさらだろう。

第7章 感情の対立

1.感情の対立の「解決の枠組み」

・日常生活でも仕事でも、主義主張の違いによる対立は頻繁に起こっているが、そこに感情の対立が加わると、物事の本質が見えにくくなってしまう。

・この対立では、相手に「関心」を持ち続けることが解決への道しるべとなり、ゴールは「共感」だ。(中略)感情の対立に焦りは禁物だ。

◯感情がもつれて対立が激化してしまった人と、まだ付き合いを持つというのはとても大変なこと。そうなる前に、なんとかできなかったのか、という話でもあるような気がします。

・対立の解決というと、説得や交渉など「話す」ことが注目されがちだが、感情の対立の場面では、話す以上に聴くことのほうが、相手に伝わるものが多い。

コラム

・ある指揮者は「音楽はまったく別々の人生を歩んできた人、異なる価値観を持つ人たちが共に生きることを肯定し、響き合うことを認めるものだ」と言っています。

◯認めあうこと。そのためには、相手に認められるように勉強することでもあります。

第8章 複雑な対立

ポイント①丁寧に、諦めず、粘り強く対応する

・粘り強く相手の思いに耳を傾け、ぎりぎりまで話し合う。その姿勢が相手の感情を動かすことにつながれば、次の一手が見えてくる。

ポイント②場面を見極める

・あらかじめ話の流れのシナリオを立て、相手をよく観察しながら丁寧に話を進めることで、相手と気持ちを共有できるようになる。

ポイント③事実を把握する

・人は把握できた事実に、自分の知識や経験で意味づけをすることで、推測をすることがある。(中略)「自分にとっての事実」が「本当の事実」と乖離したものにならないよう、(後略)。

◯都合よく事実を改変しないこと。

第9章 対立のススメ

1.あえて波風を立てる

・ 人と人が関わりを持てば、基本的に対立は起きるものだ。

・「悪い対立」となって表面化する前に手を打つ「対立を克服するリーダー」が求められていると言えるだろう。

2.コンフリクト・カルチャーを作る

・組織の文化は、一度形成されてしまうと固定化される傾向がある。

<三つのコンフリクト・カルチャー>

①「意見が衝突した際には、徹底的に自己主張すべきだ」と考えるカルチャー

②「対立は出来る限り起こさないほうがよい」と考えるカルチャー

③「対立は協調的に解決すべきだ」と考えるカルチャー

3.リーダーに求められる対立を使いこなす力

・ある研究によると、上司と部下の間に起こる対立には、必ず感情が混ざった「悪い対立」が含まれてしまうことが確認された。

◯感情が出ないことはないと思います。出た上で、いかに相手のことを思いやるか。そして、相手を失った時、自分は悲しいのかどうかを考える事。

・組織のリーダーは人を動かす「二つの力」を持っていると言われる。

◯権力・求心力。どちらに人がついてくるかは自明の理。

 

応援クリック、励みになります!

にほんブログ村