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叱るという行為に、時代格差があるということでしょうか。
公益財団法人・日本生産性本部の調査です。

日本の課長と一般社員 「褒める」課長は78.4%。それを感じる一般社員は48.6%。 ~第3回「職場のコミュニケーションに関する意識調査結果~

「部下は叱られて育つ」←上司
「叱られるとやる気を失う」←部下
そんな傾向が出ているそうです。

日本生産性本部の担当者は、
「今の若者は叱られることに慣れていないので、なぜ叱られるのかがわからず、不快な感情だけが残ってしまう。なぜ叱るのか、仕事を通してどのように成長してほしいと思っているのかも伝えることが大切だ」
と話しているそうです。

私見ですが、叱られ慣れているというパターンは、人を伸ばすのと同じくらい人を潰すのではないでしょうか。
また、昔は、
「俺の背中を見て仕事を覚えろ」
という、伝統的な徒弟制的な仕事の教え方が主流だったということもあり、叱ることに重点が置かれていたのだと思います。
現在は、認知的徒弟制というものが提唱されています。

~「認知的徒弟制」とは、伝統的な徒弟制の職業技術訓練をモデルとして、いわゆる見習い修行の学習過程を認知的に理論化した学習方法のことです。アメリカの認知学者ジョン・S・ブラウンやアラン・コリンズらによって提唱されました。初学者(=弟子)が熟達者(=親方)から学ぶ認知的徒弟制の学習過程には、(1)モデリング(modeling)(2)コーチング(coaching)(3)スキャフォールディング(scaffolding)(4)フェーディング(fading)という四つの段階があり、これらのステップを踏むことで効果的・効率的に技能の継承が進むと考えられています~
引用:日本の人事部

具体的には、
①弟子が親方の仕事を見て学ぶ(モデリング)
②親方が手取り足取りで弟子を教える(コーチング)
③できそうな仕事を弟子にやらせてみて、できそうもない仕事は親方が支援して完成させる(スキャフォールディング)
④親方が手を引いて自立を促す(フェーデング)
ということですね。

(このスキャフォールディング、日本語では「足場かけ」という意味で、自転車でいうところの補助輪と言われています)


認知的徒弟制では、伝統的徒弟制と違い、親方が寡黙で厳しい、では成り立ちません。
丁寧に教えつつ、段階を追って弟子ができることは一人でやらせ、最終的には独り立ちさせる、という手法です。
だからといって叱らないというわけではありません。
叱るべきところは叱らなければいけませんが、叱り方が重要になっていきます。
感情的にならない・客観的に事実を叱る・叱るポイントを絞る
この3つを肝に命じて叱ることが大事です。
また、コーチングの心理学では、
「1つ叱るなら4つほめろ」
ポジティブ心理学では、
「1つ叱るなら10こほめろ」
などと言われています。
極端ではありますが、叱ることとほめることはセットで考えることも必要なんですね。

ちなみに、叱られ慣れていない新人の方や職務経験が浅い人には、「叱る」前に「ほめる」
ことが大事だと言われています。
叱る前にほめて、心を通わせたあとに、冷静に叱ることで、
「あなたにはこのように成長してほしいんだよ」
という思いを伝えられれば良いのだと思います。

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